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題 曇ガラスの向こう側
 

うちの会社の専務と課長のお話

昔むかし、二人は出張のため山陰へ行きました。

仕事も終わり夜も遅かったので、その日二人はホテルを予約しました

おりしもその年は、ちょうどホテルニューオータニの大火災があった年で、

何を思ったか課長は、火災があったホテルと全く同じ名前のホテルを

予約したそうです。

そして宿泊先に着いた頃には時計の針は夜中の2時を回っていました。

みると宿泊客は専務と課長の二人だけ・・・「平日だからかな?」と

気にも留めていませんでした。

部屋に入ると専務はすぐに風呂に入り寝る準備をしましたが、

課長は昼間の仕事の続きをするためしばらく机に向かっていましたが、

昼間の疲れのせいか急に眠気に襲われたらしく風呂に入って寝よう

と浴室に入った瞬間!!

ふと誰かの視線を感じました。

何とその浴室は全面ガラス張り!!

そして曇りガラスの向こうには専務!

そう!何とそこは『ラヴホテルニューオータニ』

気まずい雰囲気の中 課長はシャワーを済ませ寝床へ・・・

次の日二人は会話を交わすことなく帰路についたそうです。

専務(65歳)課長(41歳)の嘘のようなマジな話でした。

 

 

文:サンチェの友 挿絵:岩