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JUST UP JEAN 都
   
 

 

 第三話(完) 一話へ 二話へ

私はルート3を選んだ

重い扉を開けると後には戻れないと自分に言い聞かせて

1Fと2Fの踊り場に差し掛かったその時である

!!上から足音がするではないか

焦った私は足音を消して引き返した

1F横にある荷物置き場に身を潜めたのだ

階段を降りて来たのは あろう事か会社でもピカイチの女性社員だった

この隠密作戦を一番知られたくない相手だ

緊張が走る

問題のトイレットペーパーは積んであるダンボール箱の間に隠して

私は何事も無かったように、何かを探すフリをしてみた

「アレ!無いなぁ〜」などと小声で言ってみたりもしてみた

(今考えると不自然だ!!この歳で独り言は・・・

彼女は横目で私を見ながら無事に通り過ぎた

実はこの先4Fまでの道のりで身を潜める場所なんて何処にも無いのだ

気を取り直し私は心を静めて全神経を聴力に注いだ

(足音は無い!空気も乾いている?今がチャンスだ!)

 駆け上がれ青春 作詞&作曲:サンチェ 編曲:岩

  ♪ルルル〜

    思い出すねぇ〜バスケの合宿ぅ

  ♪ルリララ〜

     駆け上がったねぇ〜神社の階段

  ♪Oh-Oh-

     あの日の涙を思い出しー

想像して欲しい

日頃スーツ姿にネクタイで出来る男を演じていた私が

トイレットペーパーを抱えて

姿勢は階段を最速で駆け上がる為の 「前傾姿勢」

視点は3段先の階段に(踏み外したら大怪我だ)、

踏み切る脚のふくらはぎには全筋力が注がれた

それはもう、自分的最高速で階段を駆け上がる様を

4Fへの最後の階段を駆け上がりガッツポーズ(心の中)

無事にトイレにたどりついた

まずトイレに入るとの蛍光灯のスイッチをON

トイレ点灯は弊社において

『おい!俺は今入っているんだ、近づくなよ』

との外部への呼掛けであり

現在進行形の証 ing

そしてふと我に返り本来の目的を思い出す・・・・

トイレットペーパーの運搬は最終的な目標ではなかったのだった

≪自主規制により少し省略≫

ひと仕事終えた私は、トイレのドアを開けた

そこには、先程すれ違ったピカイチの彼女

6個入りのトイレットペーパーを抱えて立って居た・・・

そして私は一言「紙はあるから・・・」

 

その時の事は今思うとよく憶えていない

無我夢中な僕がそこにいた2000年夏!!

「駆け上がれ青春」完

 

 

 

 

 


 

 

 

文:サンチェ  挿絵:岩